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【市民が怒りの声】#LGBT差別抗議デモ24時間イットシン 議員から差別発言などを受け

市民の怒りがついに爆発

 「なんでこんな国に生まれてしまったのか?」悲しそうに語るのは、「クラブハウス東京」代表でゲイの松中権さん。

  2021年5月30日、国会におけるLGBT理解増進法案の成立見送りや自民党議員が発した差別的発言を受けて、100人を超える多くの市民が自民党本部前に集結し、「トランスジェンダー差別をやめろ」「LGBT差別にNO」などと書かれたプラカードを掲げ、キャンドルを手に持って抗議のデモを行いました。もちろん、検温やマスクの着用など徹底されており、新型コロナウイルス感染予防対策はバッチリです。

  その他にも、LGBTの理解推進を図る「クラブハウス東京」と、国際的な非営利機関である米国の「Athlete Ally」による共同抗議文の提出や、同じくLGBTフレンドリー団体である「Equality Act Japan」による記者会見、「Change.org」による反対署名の提出などの各種イベントが開催されました。

  今回は、多くの市民と各種団体が一致団結して行ったこの大規模な抗議デモについて、詳しく見ていきましょう。

法案見送り、そして差別的発言

  今回の抗議デモについては、第一に、国会におけるLGBT理解増進法案の成立見送りが大きく関与しています。国会の閉会までまだ2週間以上もの猶予があるのにも関わらず、早急に見送りとなったことに関しては、多くの市民が疑問を感じざるを得ません(LGBT理解増進法案の成立見送りに関しては、以前の記事で詳しく取り上げているので、興味がある方はご覧になってください)。

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次に問題視されているのは、法案見送りに乗じて二人の自民党議員が発した差別的発言です。一人目は、自由民主党所属の梁(やな)和夫議員で、「生物学的に自然に備わっている『種の保存』にあらがってやっている感じだ」と発言しています。二人目は、同じく自由民主党所属の山谷えり子議員で、LGBT当事者におけるトイレの使用事情やスポーツ参加に関して「ばかげている」と表現しています。明らかにLGBTを差別視したこの両議員の発言については、未だにこんな感覚を持った議員が日本にいるのかと落胆を隠せず、残念で仕方ありません。

また、梁・山谷の両議員は、2014年に話題に上がった「選択式夫婦別姓制度」において反対の立場をとっていることから、LGBTだけではなく男女間の性においても差別視する傾向が見られます。

LGBT後進国日本と国際社会

現在(2021年6月時点)日本では、国内の新型コロナウイルス感染拡大が収まらないことから、東京オリンピック・パラリンピックの開催について多くの国民から「中止すべき」との声が上がっています。しかし、政府は強行開催の姿勢を崩しません。

人命第一で考えれば、東京オリンピック・パラリンピックは中止されてしかるべきです。しかし、仮に開催するにしても、この国際的なスポーツイベントをきっかけとして、日本は性差別のない平等な社会であることを国際社会にアピールしていかなければならないはずです。

政府や国会議員たちは、日本が国際的にLGBT後進国であることを潔く認めるとともに、差別によって心を痛めているLGBT当事者が大勢いることを認識して欲しいものです。

大きな一歩

  それにしても、今回のように、多くの市民と各種団体が一丸となって国に対して抗議デモを行ったのは、日本のLGBT理解促進の歴史にとってはかなり大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。

  これまでの日本では、LGBT当事者は差別されるのを恐れるがあまりカミングアウトもままならず、大っぴらに社会的な各種活動をするということはほぼありませんでした。

  しかし、今回の抗議デモについては、多くのLGBT当事者たちが勇気を出して立ち上がり、自ら抗議の声を上げていきました。そんな熱い気持ちが周囲の賛同を呼び、署名活動においては9万4000筆を超える署名が集まりました。

  それもこれも、LGBT当事者たちの勇気と行動力の結晶であると言えます。

  為政者側は、そんな市民の声をどこまで聞いているのか?LGBT理解増進法案は今後成立する見通しはあるのか?そして、国会議員たちのLGBT軽視発言はいつなくなるのか?

  今後の日本に注目しましょう。