「普通とは何か?」を問いただす。パナソニックが主導する『YOUR NORMAL PROJECT』
普通に生きる?
さて皆さん、「普通に生きる」とはどうやって生きることだと思いますか??
って、いきなりこんな抽象的な質問をされたって困りますよね(笑)
「普通」と聞いて思い描くことは人それぞれだと思いますが、一般的には、朝起きて学校や仕事場へ行って、勉強や仕事をして、おいしい物を食べて、友達と遊んで、恋人とデートして、泣いて笑って・・・
など、人間としてごく当たり前の生活のことを「普通の生活」というのではないかと思います。
しかし、LGBT当事者にとっては、このごく普通の生活を営むこと自体が非常に困難となってしまっているいるケースが多いのが実情です。
LGBTとは、レズビアン(L)、ゲイ(G)、バイセクシャル(B)、トランスジェンダー(T)など性的少数派と呼ばれる人たちの総称。
彼・彼女たちは、日常生活において、「認知度が低い」「理解されない」などの理由により不条理なストレスを抱えることが多いのです。
同じ人間なのに、普通の生活が送れないなんておかしいじゃないかー!!!
ってことで、各LGBT協力団体が努力したおかげで、最近は少しずつ理解度・認知度が向上してきたように思います。
そんな中でも特に注目していきたいのが、Panasonicの『FUTUR LIFE FACTORY』が主体となって行う『YOUR NORMAL PROJECT』
FUTUR LIFE FACTORYとは?
Panasonicさんといえば、名前を聞いたことが無い人はいないでしょう。説明不要の超一流企業。
FUTUR LIFE FACTORYさんは、そんなPanasonicさんのデザインセンターにおいて、先行開発に特化して活動しているデザインスタジオなんです。
彼らの活動は、絵を音に変えるステレオや、振っただけで会話のきっかけとなる質問やオノマトペが飛んでくるサウンドボトル「TOLCOOK」の開発など、ユニークなものばかり。
そして、そんな数ある個性的な活動の一つに、『YOUR NORMAL PROJECT』があるのです。
『YOUR NORMAL PROJECT』
彼らが主導する『YOUR NORMAL PROJECT』。
これは、ざっくりいうと、個人個人で異なる性を認識し今一度「普通とは何か?」を問いただし、それを形にしていこう、というもの。
ここでは、「個性」を「個”性”」と表記して性の字をより強調しており、性の認識を広めることへの強い意識が見て取れます。
性は、「触れてはいけない禁断のゾーン」とされるのが一般的でしたが、そんな常識を覆し、生きるための必要な知識なんだと積極的にとらえているのです。
このプロジェクトでは、成長段階に合わせて人間を
乳児期→0~1歳半
幼児期→1歳半~13歳
思春期→13歳~22歳
成人期→22歳~40歳
壮年期→40歳~
の5段階にとらえて、その中でも特に心身に影響を及ぼす時期である幼児期、思春期・青年期、成人期において様々なアプローチを試みています。
例えば、幼児期の子供に対しては、性平等を自主的に考えさせるような絵本を提供しています。
この本を読むことで子供は、いろいろな体を持つ人間がいることを知ったり、「男の子=短髪」「女の子=ロング」といった従来の固定概念から脱却した認知を持つようになるのです。
また、思春期・青年期の人に向けて、いま社会で活躍しているLGBT当事者達のインタビューをサイトに載せています。
どのインタビューを読んでも、とても明るくて性平等の社会を前向きにとらえていこうという気持ちにさせてくれます。
成人期の人に対しては、より臨場感のある交流を目指すうえで、”話す”ではなく”ささやく”が体験できるツールの『イマーシブヘッドフォン』を開発中ということです。
現段階では商品の細部は不明ですが、とても楽しみなアイテムですね。
まとめ
以上が、『YOUR NORMAL PROJECT』の概要でした!
このプロジェクトは、LGBT当事者にとってはまさに追い風。なんといっても、天下のパナソニックさんが主体となってやっているところが凄いですよね~♪
10年後になるのか20年後になるのかは分かりませんが、これらの活動が実を結べば、ジェンダー平等の世の中に近づくことは確実でしょう。
最後に、FUTUR LIFE FACTORYさんが運営するサイトのURLを載せておきます。
興味がある方は、是非とも覗いてみてください。