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LGBTカップル同士が喧嘩した場合における仲直りの方法

「喧嘩をするほど仲がいい」という言葉があります。これは、お互いが忌憚のない意見を言い合えるほど親密な仲であること、または反対意見を言い合っても崩れないほど強固な関係性であることを示す言葉です。確かに、家族や恋人など、お互いの心の距離が近ければ近いほど喧嘩の頻度は高いように思います。従って、喧嘩ができる仲であるということは、それほど親密な仲である証拠ということですね。

  とはいえ、避けられるのであれば避けておきたいのも、やはり喧嘩の本質です。一回の喧嘩が原因でお互いの関係性にヒビが入ってしまったり、「喧嘩別れ」という言葉が示すとおり、恋人同士であればそのまま関係が消滅してしまったりと、取り返しのつかない自体に陥る可能性もあるのです。

  そう考えれば、喧嘩をすることは仕方ないにしても、その後どうやって仲直りするのかが非常に大切になってくることがわかります。

  今回については、LGBTカップル同士が喧嘩した場合における仲直りの方法について紹介していきます。

Contents

喧嘩の原因

  さて、LGBTカップル同士の喧嘩といっても、一般的には異性愛者同士の喧嘩と何ら変わりありません。好きな者同士が一緒に居れば、意見が合わないこともあるし、嫉妬もします。そのへんは、異性愛者もLGBTも全く同じなのです。

  しかし、LGBTカップル特有の喧嘩が存在するのもまた事実です。

男女両方に嫉妬

   パートナーが関わりをもつ男女両方に嫉妬してしまうことが喧嘩の原因となってしまうことがよくあります。異性愛者同士であれば、通常嫉妬をするのは一方の性別に対してのみですが、男女両方に嫉妬をするとなれば、単純計算で嫉妬の回数は異性愛者の2倍ということになります。

   LGBT当事者は、自分のせいに気付くタイミングや周囲の環境などによっては、様々な恋愛経験をする場合があります。中には、恋愛対象ではない性別の人と恋人関係になったり、体の関係を持ったりすることもあります。

   また、本人がカミングアウトをしていない場合、言い寄ってくる人は異性である場合が多いので、いくら相手を信頼していたとしても、パートナーは余計に心配をしてしまいがちです。

生活環境の違いに妬み

   これもよくある事例の一つですが、お互いのこれまでの生活環境に違いがある場合、片方が片方を妬んでしまうがゆえに喧嘩となることがあります。

   例えば、パートナーの片方が、LGBTであることに家族や周囲から理解を得られている、既に必要な治療を受けている、改名や戸籍の変更手続きが終わっているなど比較的恵まれた環境で育ってきたとします。

しかし、もう片方が、周囲から理解を得られない、治療を受けられない、そもそもカミングアウトできないなど精神的に苦しい状況であれば、何かの拍子に「あなたはいいよね、私なんか・・・」と、喧嘩の発端になってしまうことがあります。

生理によるイライラ

   身体が女性の作りである以上、本人の意思に関わらずどうしても訪れてしまうのが生理です。生理が始まれば、どうしても気持ちはイライラしてしまい、言い争いの原因となってしまうことがあります。

   ここまでは異性愛者でも同じなのですが、特に注意すべきは、レズビアンなどお互いが女性の身体構造を有している者同士のカップルです。この場合、タイミングが悪いとお互いが生理中ということになり、収集のつかない喧嘩に発展してしまう可能性があります。

仲直りの方法

良く話し合う

   お互いに良く話し合って理解を深め合うことは、LGBTカップルにとって、異性愛者同士のカップルよりも数倍大切なことであると言われています。

LGBT当事者は、異性愛者よりも複雑な人生経験を積んできているがゆえ、それぞれの人生観や恋愛観は多種多様です。もちろん、交際前にはある程度お互いに理解をし合うものではありますが、一生連れ添ったパートナー同士であっても、相手のことを30%も理解できないと言われています。「自分は相手のことを理解できていないんだ」と謙虚な気持ちを持ち、相手の言葉に良く耳を傾けてみましょう。

時間の経過を待つ

   時間ほど、怒りという感情を鎮めてくれるものはありません。瞬間的な怒りの場合、6秒経過すればピークを超えると言われており、喧嘩から2~3日も経過すれば、お互いに仲直りのきっかけを探すようになってきます。

ボディ・タッチ

   実はボディ・タッチには、相手の気持ちを和らげる心理的効果があることが解明されています。さりげなく身体を寄せる、肩に触れる、相手の手や指を握ってあげるなどをすれば、自然と相手との距離は縮まるはずです。

生理の周期を共有する

   「やりづらい」と感じる方もいるかもしれませんが、特に女性の身体構造を持つ者同士のカップルであれば、お互いの体調について共有しておいたほうが余計な衝突を避けることが出来るでしょう。お互いがお互いの周期を把握できていれば、デートや旅行などの計画を立てる時にも大変有効です。

   また、生理の日が重なるのであれば、短期間だけ別々の場所で生活をするという選択肢もあるでしょう。

まとめ

  以上が、代表的なLGBTカップル同士の喧嘩における仲直りの方法です。

  今回紹介した事以外にも、自分が悪いと感じた時には「ごめんなさい」と素直に謝ることができる謙虚さが、一番大事なことだと思います。これは、LGBTだからというわけではなく、人間として当然のことです。

  ではみなさん、上手に仲直りをして、楽しいカップル生活を営んでください。