【約7割が苦労】トランスジェンダーのスーツ選び【LGBT】
スーツ選びの苦悩
LGBT当事者は、スーツ選びにとても苦労します。
特にトランスジェンダーは、心と体の性別が違うという特性から、体と心両方にマッチするスーツを探すことがなかなか難しいのです。
今回は、LGBTのスーツ選びの難しさと、最適なスーツの選び方について紹介します。
スーツ選びの大切さ
人の第一印象は、約60%が見た目で決まると言われています。
社会人の必須アイテムといえばスーツですが、スーツの着こなし次第で周囲に与える印象はかなり違ったものになってきます。
仮にあなたが面接官だとして、面接に来た入社希望者がダボダボのスーツを着ていたり、反対につんつるてんの格好をしていれば「この人は本当に大丈夫か?」と不安に思うはずです。
見た目は、社会人として生きていく上で大変重要なポイントなのです。
しかし、スーツ選びの難しいところは、見た目だけではなく、快適性も追求しなければならないところです。
人間は、不快感を覚えるスーツを着て仕事をしても、いつもどおりのパフォーマンスを発揮することができません。
スーツ選びにおける見た目と快適性の追求、これこそが良い仕事をするための基礎となるものです。
スーツの基本的な作り
スーツには、大きく分類して「男性用」「女性用」があり、さらに身長や骨格によって細かくサイズ分けされています。
大体の人は自分の体格にマッチしたスーツがすでに店頭に並んでおり、その中から好みの柄を選ぶだけということになります。
と体の性格が一致している人にとって、スーツ選びで見た目と快適性を両立させることはさほど難しくありません。
見た目と快適性の乖離
しかし、LGBTにとってスーツ選びは、そう簡単に行くものではありません。
以下、体が男性で心が女性の「トランスジェンダーMtF」を例にとって話を進めます。
MtFは、体格は男性です。見た目を意識するのであれば、男性用のスーツを選ぶべきでしょう。
しかし、心は女性であるため、着る本人は「なぜ男用のスーツを着なければいけないのか?」と違和感を覚えてしまいます。
ここに、見た目と快適性を同時に追求できないという問題が発生してしまうのです。
LGBTのスーツ選び
では、LGBT当事者はどのようにしてスーツを選ぶべきなのでしょうか。ここでは、有効なスーツ選別法を3つ紹介します。
①オーダーメイド
最近では、LGBT専用にオーダーメイドを受ける店が増えています。
対応してくれるスタッフは、皆研修を受けた人ばかりなので、安心して相談することができます。
また、出来上がりの際は、個人の携帯電話のみに連絡するなど、カミングアウトしていない人のことも考慮した経営を行っています。
②男性用と女性用を組み合わせる
オーダーメイド専門店ではない一般のスーツ売り場でも、男女のスーツをうまく組み合わせることにより、自分の体格に合わせつつ見た目に違和感のないスーツを選ぶことができます。
しかし、やはり男性用と女性用では作りが違うため、自分の感覚だけで選ぶのは難しいかもしれません。
スタッフに相談すれば、違和感のない組み合わせを考えてくれますが、その店のスタッフが必ずしもLGBTに対して理解があるとは限りません。
もしスタッフに相談するのであれば、事前に調査をする必要があります。
③LGBTフレンドリーの企業を選ぶ
「どうしてもスーツが決まらない」という人は、性自認に合わせたスーツを着て、LGBTフレンドリーの企業に就職することを勧めます。
会社全体がLGBTに理解があれば、体格に合わないスーツを着ていても、悪い評価を受けることはありません。
まとめ
周囲の目を重要視するのか、または自分らしさを追求するのか、これは答えのない難しい問題だと思います。
事実、LGBT当事者の半数(トランスジェンダーに至っては約7割)は、スーツ選びに苦労しているという現状があります。
この記事を見ることによって、少しでもその苦労が軽減してくれれば幸いです。