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【トランスジェンダー】仕事時に通称名を使用する3つの理由とは? そもそも通称名とは?(LGBTQ)

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通称名を希望するトランスジェンダー

世の中には、本名とは別の名前を使用している人が多くいます。

例えば子供の頃、友達にあだ名を付け、普段からあだ名で呼ぶということは、多くの人が経験していると思います。

他にも、作家や漫画家であればペンネーム、芸能人であれば芸名、ホステスであれば源氏名など、見渡してみれば、本名と別の名前を使用する例は世の中にたくさんあるのです。

実は、近年会社内で本名とは別の「通称名」を使用するトランスジェンダーが増えています。

会社というと、福利厚生や人事管理上の関係から、本名を使用するのが通常です。

そうとわかっていながら、なぜトランスジェンダーの人たちは「通称名」の使用を希望するのでしょうか。

通称名とは何か

本題に入る前に、通称名とは何かをおさらいしたいと思います。

通称名とは、あだ名やペンネームなどと違い、役所に申請して初めて使用することができる、法的な効力を持った名前のことです。

本来は、外国籍の人が日本で暮らす際に取得するものです。

よって、元々日本国籍を持っている人は、通称名を申請することはできません。

しかし、日本人であっても、自身が務める会社に許可を貰えば、社内限定で通称名を使用することができます。

ただ、法的な根拠がないため、公的な手続きは本名で行わなければならず、個人情報管理はやや煩雑になるというデメリットがあります。

もちろん、通称使用を認められるケースは限定的で、例えば、結婚により姓が変わった女性が、取引先との関係性や社内での人間関係を保つため、旧姓のまま勤務を続けるという場合などです。

トランスジェンダーの人達はというと、性同一性障害であることを理由に、性別的に男性(女性)であるにも関わらず女性的(男性的)な通称を使用することが可能です。

しかし、許可を出す出さないについては、会社によりけりといった感じです。

トランスジェンダーが通称名を使う3つの理由

①自分自身を肯定するため

トランスジェンダーとは、身体的な性と自覚している性が異なる人のことをいいます。

トランスジェンダーの人たちは、その特性から、自分の名前について不都合を感じている人が多いです。

自覚している性が男性(女性)であるにも関わらず、他人から女性的(男性的)名前で呼ばれ、自らも女性的(男性的)名前で名乗らなければならないということは、自分という人格が否定されているということなのです。

しかもトランスジェンダーは、うつ病の罹患や自殺割合が高いという統計が出ています。

その大きな原因の一つとして、この「自己の否定」があります。

自覚している性と同じ名前を使用することは、精神衛生上とても大事なことなのです。

②良好な人間関係を保つため

トランスジェンダーは、ファッションなどを自覚している性に合わせる人が多いため、見た目は身体的な性と真逆になります。

そうなると、一見して男性なのに名前が「花子さん」となるなど、名前と見た目も真逆になってしまいます。

これは、周囲が違和感を覚えてしまいますし、また本人も、周囲から腫れものの用に扱われては不快感を覚えることでしょう。

そうなると、自然と人間関係もギクシャクしてしまいます。

③改名のため

裁判所に申請し許可が下りれば、法的に改名することが可能です。

しかし、改名にはいくつか条件があります。

性同一性障害を理由に改名する場合、会社などで実際に通称名を使用した実績が必要になってきます。

通常であれば、1年ほどの通称使用実績があれば、許可が下りると言われています。

まとめ

今回は、トランスジェンダーが会社で使用する通称名について書いてきました。

これだけは絶対に勘違いして欲しくないことは、例え通称名を使っていたとしても、本人の人間性は変わることはないという事実です。

そして、自覚する性と同じ通称名を名乗ることは、当然保護されるべき個人の権利なのです。

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